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赤字のロボット手術「2018年度改定で適正評価を」

レポート 2017年3月14日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

外科系学会社会保険委員会連合(外保連)会長の岩中督氏は、3月14日の記者懇談会で、2018年度診療報酬改定について、手術支援ロボット「ダビンチ」に代表される低侵襲かつ有用であっても、医療機器が高額で採算が合わない医療技術について、2018年度診療報酬改定において適正な評価を要望していく方針を示した。 「ダビンチ」を使用した腎悪性腫瘍に対する腎部分切除術の診療報酬は、約70万円(7万730点)だが、人件費等だけのみで約124万円。そのほか、本体の初期導入費用や保守料などは5年間で約5億4432万円との試算もあり、現状では赤字覚悟で実施せざるを得ない状況にある。 岩中氏は、オプジーボ(一般名ニボルマブ)に代表される高額薬剤の評価の在り方が昨今議論になっていることに触れ、「同様に外科系でも、高額な医療機器や医療材料を使う技術がある。費用対効果などの評価軸を取り入れ、外科系技術の見直しを求めていきたい」と述べ、「ダビンチ」の導入が進み、かつ適応拡大の動きがある中、2018年度改定では重要な課題となるとの見方を示した。その上で、岩中氏は、高額医療機器・材料を使用した外科系技術の費用対効果評価には...