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「想定の範囲内、検察審査会が勝負」

レポート 2017年3月23日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

奈良県の山本病院に勤務していた男性医師(当時54歳)が、2010年に奈良県警桜井署での勾留中に死亡、岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏が、奈良県警察本部に特別公務員暴行陵虐致死容疑で刑事告発した事件で、奈良県警は3月23日、奈良地検に書類を送付した。出羽氏が指摘する勾留中の暴行は認められなかったとの内容と見られる(事件の詳細は、『勾留中の男性医師死亡、法医が刑事告発したわけ』を参照)。 出羽氏は、「恐らく奈良県警は、形通りの捜査しか実施しなかったのだろう。予想通りの結果」と受け止め、代理人弁護士の小泉哲二氏も、「想定通り。最初から検察審査会が勝負だと考えていた」とコメント。両氏が想定の範囲内とするのは、奈良県警の事件を奈良県警という身内が捜査する構図になっているからだ。「奈良地検でも、不起訴処分になると見ているおり、検察審査会に申し立てを行い、審査を求める方針」(小泉弁護士)。 出羽氏の告発状が受理されたのは、2016年11月24日。その後、出羽氏は12月26日と27日、小泉氏は今年1月12日に、事情聴取を受けていた。...