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「個別指導の8000件目標、既に期限切れ」、松本常任理事

レポート 2017年3月28日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

「個別指導の年間8000件という目標は、既に期限が過ぎているものの、政府答弁で引用され、行政のノルマとなり、件数をこなすことが目的化している」 3月26日の第139回日本医師会代議員会で、常任理事の松本純一氏はこう説明、この目標を掲げた「経済財政改革の基本方針2007」の考え方が継続されている現状を、再検討すべきと主張する日医方針を説明した。「基本方針2007」は、2007年5月の「医療・介護サービスの質向上・効率化プログラム」で掲げた「個別指導年8000件」の実施を求めているが、これは2008年から2012年までの5年間の目標だ。 保険診療に関する指導をめぐっては、レセプト1件当たりの平均点数が高い医療機関を対象に行う集団的個別指導、高点数が続いた場合の個別指導の実施を問題視する声も根強い。松本常任理事は、「高点数、イコール悪ではないと主張しているため、個別指導で高点数を下げる旨の指導は行われていないと理解している」と説明したものの、「高点数」を指標とした指導は萎縮診療を招くことから、「本来は診療内容で指導すべき医療機関を選定すべき」とし、さまざまな方策を検討していると説明。 ただし...