1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. “事故調”の報告、都道府県で約10倍の差

“事故調”の報告、都道府県で約10倍の差

レポート 2017年4月6日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医療安全調査機構は4月5日、記者会見を開き、「医療事故調査・支援センター事業報告」2016年の年報を公表、2015年10月の医療事故調査制度の開始から2016年12月末までの15カ月間の医療機関からセンターへの医療事故報告件数は487件で、地域差が見られることが明らかになった。 人口100万人当たりの報告件数は3.8件だが、都道府県別に見ると、最多の宮崎県(10件)と最小の宮城県(0.9件)では約10倍の開きがある。病床1万床当たりの報告件数でも同様の傾向が見られる。ブロック別では、九州(4.7件)や北海道(4.4件)で多く、東北(2.7件)や中国四国(2.8件)で少ない(資料は、同機構のホームページ)。 制度開始前、年間報告件数は1300~2000件と推計されていた。推計より実際の報告件数が大幅に下回った理由として、同機構常務理事の木村壮介氏は、推計が特定機能病院など大規模の病院から得られたデータを基にしていること、また対象とする医療事故の定義が異なることを挙げ、「制度開始からまだ1年半。現時点の報告件数が少ないかどうかは断定できず、今後の推移を見ていきたい」と語った。ただし、地...