「医師養成数増は不要」は一致、各論には異論

日本医師会会長の横倉義武氏は4月6日、厚生労働省の「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」の報告書が公表されたのを踏まえ、「敢えて医師数を増やす必要がない環境を作り上げていくことが重要という点は、方法論は別として、本会の意見と同じ」とする見解を公表した。 一方で、ビジョン検討会発足により、関係審議会等の審議が事実上、中断されたと指摘。報告書では、医師偏在対策について、「医療従事者の需給に関する検討会」の「医師需給分科会」において、具体化に向けた検討を行い、制度改正案を速やかに取りまとめるべきとしていることから、「議論の再開に向け一歩を踏み出したものと考える」とし、医師需給分科会での議論の重要性を強調した（資料は、日医ホームページ。ビジョン検討会報告書『医学部定員増に歯止め、「偏在対策、成果を出すラスト・チャンス」』を参照）。 日医は以前から、「医師の地域偏在対策は、これ以上の医師養成数増で対応すべきではない」と指摘してきたことから、方向性としてはビジョン検討会報告書と一致。ただし、「方法論は別として」と断っており、「診療看護師（仮称）やフィジシャン・アシスタ...