「アカデミアの研究は自由であるべき」-景山茂・東京慈恵会医科大学臨床研究支援センター長に聞く◆Vol.1
インタビュー
2017年4月19日 (水)
高橋直純(m3.com編集部)
医薬品などの臨床研究を適正に行うための手続きなどを定めた臨床研究法が、4月7日に成立した。降圧剤を巡る医師主導臨床試験の不正への対応の一環で、厚生労働省は、省令で定める実施基準をICH-GCPに準拠したものにするとしており、治験並みの厳格な手続きを求められるようになる見込みだ。日本の臨床研究にどのような影響があるのか。東京慈恵会医科大学特命教授で、臨床研究支援センター長の景山茂氏に尋ねた(2017年3月30日にインタビュー、全2回)。 ――Kyoto Heart Study(KHS、2009年に主論文)を巡る東京地裁での裁判結果(3月16日に無罪判決、同29日に検察側が控訴)について、どのように受け止められたでしょうか。 法律の専門家ではありませんので、判決の是非については分かりません。ただ、彼らの行ったことは極めて特異なケースで、ごく一部の人たちによる通常ではあり得ない研究不正だと認識しています。非ディオバン群のイベントを意図的に増やすという手法は普通の研究者は考えつかないことです。 ――JHS(Jikei Heart Study)、KHSで採用されたPROBE法(Prospecti...
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