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「病院の経営権は私たち医師が握る」【連載小説「朔風」第53回】

火曜日、金曜日に更新

2017年5月2日 久間十義(小説家)


[連載第1回はこちら]【20】白羽の矢、という言葉が健太朗を警戒させた。自分がこの富産別バトラー病院にやってきたのは、大迫院長のように“理想の地域医療”を実践したいと考えたからではない。ましてや、その大迫院長が窮地に陥っていることを知って、助力に馳せ参じた吉川や整形外科の山根のように、大迫に憧れや忠誠心を持っていたからでもない。ただ東京での生活に疲れて、暫くの間、北の大地で骨休めをしつつ、自分のこれからを考えようとしただけなのだ。それが、気がつけば病院の赤字問題から、突然の医師の引き揚げ、院長の...

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