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行政の仕事に感じた「やりがいと限界」- 国光あやの・元厚労官僚に聞く◆Vol.2

インタビュー 2017年5月14日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「役人の限界を感じるようになった」と言われましたが、ご経歴をお聞きできますか。そもそも医師を目指されたきっかけは。 私の母親は薬剤師で、病院勤務の後に薬局を開業しました。親の背中を見つつ、幼い頃は、おぼろげながら、「医療系の仕事がいいかな」と考えていました。親からは、女性だったら薬剤師の方が仕事をしやすいという理由から、「薬剤師になりなさい」と言われていました。ただ、社会のために尽くすため、やはり医師にやりがいがあると考えたこと、それに加えて、高校時代の親友が病に倒れ、何とかしてあげたいと思ったことが医師を目指したきっかけです。 ――厚労官僚になるのは、大きなキャリアチェンジですが、それはどのような理由からでしょうか。 今回、国会議員を目指す動機とも共通していますが、課題だけを声高に叫ぶのではなく、私はそれをどう解決するかに関心を持っています。臨床の現場は、本当に大変で、勤務医は少ない人数で多くの患者さんを担当しており、勤務環境は依然非常に厳しいものがあります。また高齢の患者さんも増え、急性期病院から退院してもらいたくても、受入先がなかなか見付からなかったりする。その上、指導医など...