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医師からの業務移譲、夢物語にあらず - 渋谷健司・厚労省ビジョン検討会座長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2017年5月20日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――報告書について、幾つか各論をお聞きします。「ビジョンの方向性」を打ち出し、それぞれについて「具体的アクション」を提示しています。例えば、タスク・シフティング、タスク・シェアリングを掲げ、診療看護師(仮称)の創設も打ち出しています。この辺りの実現可能性をどうお考えでしょうか。 タスク・シフティング、タスク・シェアリングは、ビジョン検討会でヒアリングした病院をはじめ、日本でも幾つかの病院で既に実践されています。だからあえて、診療看護師(仮称)が可能な医行為の例として、「胸腔穿刺」などを例として挙げたのです。現行法の中でできるのだったら、なぜやろうとしないのでしょうか。中心静脈カテーテル留置も同様です。 もちろん、タスク・シフティング、タスク・シェアリングは、医師から仕事を奪うゼロサム・ゲームが目的ではありません。本来医師がやるべきことに注力して生産性を上げるため、そして、連携をスムーズに進めることが目的です。ここは強調させていただきたいと思います。 若手医師や女性医師に向け、「医療は、全人生をかけて追求すべきプロフェッショナルな仕事。プロとして道を極めていただきたい」と語る、渋谷健司氏...