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個人情報保護、新制度で安心の一方、懸念も

レポート 2017年5月16日 (火)  水谷悠(m3.com編集部)

日本医師会は5月13日に「各国におけるヘルスデータベースの現状と課題に関する国際会議-セキュリティ・個人情報保護・データ利活用-」を開催し、セキュリティや個人情報保護、データ利活用について議論を行った。 基調講演では、医療情報システム開発センター理事長の山本隆一氏が日本の個人情報保護とデータ利活用の現状を概観。5月30日に施行される改正個人情報保護法と、4月28日に成立した次世代医療基盤法の概要を紹介し、「本人の知らないところで医療機関の持つ個人情報が使われる可能性が少なくなり、国民がより安心を得られる法制度になった。一方で、明日の医療のために使うことができなくなる不安があった」と述べて新たな制度の利点と懸念を指摘。次世代医療基盤法をはじめとして、データ利活用の方向にも制度整備が進んでいくとの認識を示した。 医の倫理の観点から議論を 会議の冒頭、日医の横倉義武会長は「先端医療技術の進展は高齢社会における医療確保、予防医療、健康長寿にも通じ、健全な医療提供体制の確立にも寄与する。しかし、今一度、医の倫理の観点から足下を見つめ直すことも重要だ。今までにない諸問題をどのように克服すべきかを、...