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先発品と後発品の「差額」徴収、反対が多数

レポート 2017年5月18日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)は5月17日、「先発医薬品価格のうち、後発医薬品に係る保険給付額を超える部分の負担」の在り方について議論した。同省は、(1)先発医薬品と後発医薬品の差額を患者負担とする、(2)患者負担にはせず、先発医薬品の薬価を後発医薬品まで引き下げる――という2案を提示、一部の保険者代表の委員からは支持する声が挙がったものの、いずれも反対あるいは慎重な検討を求める意見が大半を占めた(資料は、厚労省のホームページ)。 「先発医薬品価格のうち、後発医薬品に係る保険給付額を超える部分の負担」で提示された2案(2017年5月17日、社保審医療保険部会資料) この問題は、2015年12月の経済財政諮問会議の「経済・財政再生計画 改革工程表」で議論が求められていた。類似する課題は、過去にも社保審医療保険部会や中医協で議論されたが、異論が出て、見送られてきた経緯がある。厚労省が提示した2案のイメージは、上図の通り。(1)については、保険外併用療養制度における「選定療養」として位置付け、後発医薬品の薬価を超える部分は、患者か...