会見直前、突然の新聞報道、群大腹腔鏡事故－田村遵一・群大病院長に聞く◆Vol.1

2014年11月の新聞報道で明るみに出た、群馬大学医学部附属病院で腹腔鏡手術を受けた患者8人が死亡した問題。外部委員を入れた大学病院主体の調査が進んでいた最中での、突然の新聞報道だった。大きくメディアで取り上げられることになり、結果的に大学病院や特定機能病院の在り方について、国レベルでの見直しにつながった。医療事故調査や医師の処分についても議論を巻き起こした。 群大では研究科、病院の改革が進む一方で、特定機能病院の承認取消などで経営が厳しい状況が続いている。病院長の立場で、事故調査、病院改革を主導した、田村遵一氏に一連の経緯を振り返っていただいた（2017年5月11日にインタビュー。計4回の連載）。 田村遵一・群大病院長に聞く 会見直前、突然の新聞報道、群大腹腔鏡事故◆Vol.1 「『適格性を欠いている』も致し方ない」◆Vol.2 解雇処分、「報告書で処分理由を追加」◆Vol.3 ――改めて､一連の問題が発覚した経緯からお聞きします。 田村遵一氏 群馬大学大学院医学系研究科臨床医学領域総合医療学講座総合医療学分野教授 1982年群馬大学医学部卒、1990年同大助手、1996年講師、 1...