1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 解雇処分、「報告書で処分理由を追加」-田村遵一・群大病院病院長に聞く◆Vol.3

解雇処分、「報告書で処分理由を追加」-田村遵一・群大病院病院長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2017年6月9日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

[初回はこちら] ――執刀医は懲戒解雇相当、診療科長は諭旨解雇処分となりました(『群大、執刀医と教授を解雇処分』を参照)。 今回の処分は大学としての処分です。不祥事や大学への損害を与えたときは処分対象となりますが、それは最終的に学長が決めます。その前に教育研究評議会があり、副学長や学部長などが合議制で決めます。私も役員として参加しています。 処分の理由ですが、医療事故があったから処分ということではなく、カルテ記載が十分でないことが大きいです。カルテを書かなかったのは、どんな言い訳も通用しないです。たくさん手術して、また急患が来てとなると、どうしてもカルテ記載が不足することはあり得ますが、それでも書かなくてはなりません。 そのような状況をある程度、分かっていた診療科長もそれなりの責任があると判断しました。認識していながら、強く指導できず改善できていなかったわけです。一方で、診療科長が無理矢理手術をさせたわけではないです。ちゃんとやるべきことをやっていて、その上で思ったような結果にならなかったのなら、本人の責任は問われないはずです。 ――カルテを書いていないと、解雇処分になるのでしょうか。...