がんゲノム医療の「中核拠点病院」、7カ所程度指定へ

厚生労働省の「がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会」（座長：間野博行・国立がん研究センター研究所長）は5月29日の第4回会議で、がんゲノム医療提供の要となる「がんゲノム医療中核拠点病院(仮称)」（中核拠点病院）と、がんゲノム情報関連を収集、管理・運営する「がんゲノム情報管理センター（仮称）」（情報管理センター）の創設を盛り込んだ報告書案を了承した。がんの原因となる遺伝子変異を調べて診断、最適な治療薬の選定を行うなど、がんゲノムを用いた臨床を推進すると同時に、臨床から得た各種情報を基に、革新的診断法・治療法の研究開発につなげる体制を構築するのが狙い。29日の意見を踏まえ、文言等を修正して、報告書を取りまとめる。 中核拠点病院は、既存のがん診療連携拠点病院の仕組みに位置付けるため、今後、厚労省の「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」で要件を検討する。2017年度中に7カ所程度の指定を行い、2018年度から立ち上げる予定で、2018年度厚労省予算で必要な要求がなされる見通し。さらに、中核拠点病院が提供するがんゲノム医療の状況を踏まえ、段階的に全ての都道府県でがんゲノム医療の提供が可能に...