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ロボットとの交流で3割超が改善、介護現場

レポート 2017年5月31日 (水)  高橋直純(m3.com編集部)

国立研究開発法人「日本医療研究開発機構」(AMED)が5月30日に開催したシンポジウムで、産業技術総合研究所招聘研究員の大川弥生氏が「コミュニケーションロボットの効果」と題して、介護領域におけるコミュニケーションロボットの活用に関する大規模実証調査の結果の一部を公開。「自立向上、生活の活発化の改善効果が認められた」と報告した。暫定的な分析結果であるとして、近く正式な報告書として取りまとめる予定。 発表で使われたスライド 調査は、認知症患者を除く65歳以上の介護を受けている人を対象に、29代表機関 (計98施設)で、17種類のロボット(現時点で入手可能な市販品等。発表では具体名を明らかにせず)を使って行われた。評価指標はICF(国際生活機能分類)を使った。脱落、中止を除いた被験者は866人で、介入56日目の全改善者は34.1%に当たる296人だった。 一例として、状況検知対応型ロボット(1時間以上寝ていたり、30分以上座っていたりすると「外に出ませんか」などと促す)では改善率は38.3%だった(n=154)。大川氏は効果を生む要因として「介護者による『促し』よりも、ロボットでは適したタイ...