1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「先発品薬価、後発品まで引き下げ」、診療・支払側とも反対

「先発品薬価、後発品まで引き下げ」、診療・支払側とも反対

レポート 2017年5月31日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

中央社会保険医療協議会の薬価専門部会(部会長:中村洋・慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授)は5月31日、薬価制度の抜本改革について議論、薬剤費抑制策として検討課題とされている「先発医薬品の薬価を後発医薬品まで下げる考え方」に対しては、診療側と支払側の両方から反対意見が出たほか、「先発医薬品と後発医薬品の差額を患者負担とする考え方」についても否定された(資料は、厚生労働省のホームページ)。長期収載品の薬価については、特例引き下げ(Z2)の早期導入を求める意見や、新薬や後発医薬品の薬価の在り方と併せて、「3点セット」で議論すべきとの提案がなされた。 これらの二つの考え方は、「経済・財政再生計画改革工程表 2016改定版」で検討が求められ、社会保障審議会医療保険部会でも同様に、反対意見が多数を占めた(『先発品と後発品の「差額」徴収、反対が多数』を参照)。「先発医薬品の薬価を後発医薬品まで下げる考え方」の検討は、中医協の管轄であるため、長期収載品の薬価の検討と併せて、31日の議題となった。 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「患者負担とする考え方は、論外だと思う」と主張。先発医薬品の薬価を後発...