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精神入院患者の3割、向精神薬の処方数減少

レポート 2017年6月1日 (木)  水谷悠(m3.com編集部)

精神病棟に入院している患者の約3割で、向精神薬の処方数が減少していることが、厚生労働省の調査で明らかになった。精神科デイ・ケア患者でも約1割で処方数が減少しており、2016年度の診療報酬改定で多剤・大量処方が行われている患者に対する評価が見直されたことの影響が現れた可能性がある(資料は、厚労省のホームページ )。 調査は病院1000施設、診療所500施設を対象に実施、各施設の看護師や精神保健福祉士などには、入院または精神科デイ・ケアなどの患者について質問した。調査期間は、2016年10月20日から12月26日。有効回答数は病院調査が443(有効回答率44.3%)、診療所調査が295(同59.0%)、入院患者調査が1207、精神科デイ・ケア等患者調査が1089だった。調査結果は5月31日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で報告された。 入院患者調査では、入院時の処方薬数は抗不安薬、抗うつ薬がいずれも「処方なし」が最も多く、睡眠薬と抗精神病薬では「1種類」の処方が多かった。入院時に1種類以上の向精神薬が処方されていた患者の処方数の変化を見ると...