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“暴風雨”、危機は改革のチャンス - 相澤孝夫・日本病院会会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2017年6月16日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――昨今の医療情勢を踏まえ、日本病院会の会長のお立場として、今後取り組むべき重要課題は何だとお考えですか。 日本のさまざまな病院を見て感じるのは、組織として対応していくためのガバナンスが弱いということ。個別の医療の質は担保していても、組織全体として機能させることが不得手。病院全体として見た時に経営が残念ながらうまく行っておらず、ムダがあり、効率化すべき部分があるのが現実だと思います。診療科別、部門別に運営され、「何をすれば、病院全体としてうまく行くのか」という発想、取り組みに欠けるケースが多いのが現実でしょう。 今後予想される“暴風雨”に対応するために、組織管理ができる人材を養成しておかないと大変です。この点が今、日病として取り組まなければいけない課題だと考えています。 相澤孝夫氏は、自院の今後の取り組みとして、「街作り」を挙げる。地域包括ケア病棟を核に進めていく考えてだ。 ――ガバナンスの強化、組織の見直しは簡単なことではないと思います。 もちろんです。簡単ではないのですが、何が追い風か。それは“暴風雨”が来ると予想され、皆が危機感を持つようになること。危機はチャンスでもあるのです。...