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「基幹施設は大学のみ」残る課題、7学会にヒアリング

レポート 2017年6月13日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」(座長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)は6月12日の第3回会議で、基本領域7学会の新専門医制度への対応についてヒアリングを実施した(資料は、厚労省のホームページ)。 「研修プログラム制と研修カリキュラム制の区別が次第になくなり、必要な症例を経験することが大事という考え方になってきている。地域で活躍する医師にもできるだけ専門医を取得してもらいたい、良医を育てたいという意図がうかがえる」(相馬市長の立谷秀清氏)、「各学会ともフレキシブルに対応し、かなり前向きに改訂してもらった」(東京大学大学院国際保健政策学教授の渋谷健司氏)など、おおむね評価する声が挙がった一方、7基本領域とも、「基幹施設が大学病院1カ所のみ」という都道府県が残っていた。新専門医制度で「大学医局」の力が強まる懸念の声はあり、合理的な理由がある場合を除き、どこまで「複数基幹施設」が実現できるかが今後の課題となる。 さらに奈良県知事の荒井正吾氏からは、「専門医制度新整備指針」の運用細則改訂案への強い修正意見が出た。「都道府県協議会」の実効性を高めるため...