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女性医師の安定雇用こそ、中小病院の生き残る道 - 勤医協札幌病院◆Vol.3

レポート 2017年7月10日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

――勤医協札幌病院が女性医師支援や人材育成に力を入れている背景などをお教えください。 勤医協札幌病院は105床ですが、北海道勤労者医療協会の一病院なので、単独の小規模病院とは事情が異なります。しかし、勤医協中央病院は急性期病院である一方、当院は地域密着型の医療を提供しており、おのずから当院独自の運営が求められています。 その一つが人材育成。当院の医師は大学医局派遣ではないため、業務や研修内容の魅力で医師を新規獲得し、充実した研修内容で成長し、やりがいや組織への愛着を持ち、長期間勤務し続けてもらうことが、組織存続の前提条件です。人材は使い捨て、という発想はなく、後期研修が3年で終わらず、5年に延びても、その後、長期的に当院にコミットメントしてくれれば、全く問題ありません。院長や理事長の世代が、それを当たり前のことと受け止めているのです。 勤医協札幌病院副院長の佐藤健太氏 医学部卒業生は、女性の割合が以前より増え、家庭医療を志向する医師も、女性の比率が多い。「自分の家庭を顧みることができないようでは、家庭医療専門医とは言えないのではないか」「子どもが生まれて、量的には仕事を減らさざるを得な...