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42国立大学病院、消費税補填不足額、3年間で514億円

レポート 2017年6月20日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

国立大学附属病院長会議は6月19日、東京都内で記者会見を開き、2016年度国立大学附属病院決算報告(見込み)を公表、消費税補填不足が3年間で514億円に達し、厳しい経営状況が続いているとし、「状況はいよいよ深刻化している」と訴えた。 国立大学附属病院(42大学45病院)の2016年度決算概要(見込み)では、収入全体は1兆1691億円で、2015年度より224億円増加。内訳は病院収入が1兆511億円で、同364億円増。運営費交付金は1050億円で同71億円の減少だった。 支出全体は1兆1552億円で、内訳は人件費が4374億円で2015年度比126億円増。看護職員の増加や人事院勧告を受けてのベースアップの影響で増加した。医療費は4495億円、その他(物件費等)1843億円、借入金償還費840億円だった。 収支全体では2015年度比37億円増の139億円の黒字となったが、同会議常置委員会委員長の山本修一氏(千葉大学医学部附属病院長)は、「投資を抑制するなどして、どうにか黒字に持ってきているが、それでも(黒字幅は)1%程度。厳しい経営状況には変わりはない」と訴える。 投資額は近年で最も多かっ...