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米の専門医制、「質」重視、研修医数もコントロール

レポート 2017年6月23日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

米国ハーバード大学マサチューセッツ総合病院の循環器内科指導医の島田悠一氏は6月21日、日本医療機能評価機構の第8回医療政策勉強会で「米国における専門医制度と医師の働き方」をテーマに講演した。 米国の専門医制度は、初期研修(レジデンシー)と専門研修(フェローシップ)の2階建て。全国・州・病院、それぞれのレベルで、診療科ごとに受け入れ研修医数を決定、マッチングによる選抜を実施しているのが特徴。その数は、研修医1人当たりの経験症例数と指導医数から決定する。さらに、メディカルスクール卒業後に開始する初期研修では、「Teaching Round」という症例ベースの教育を毎朝1~1.5時間かけて実施したり、指導医や同僚だけでなく患者も含めた360度評価を実施するなど、島田氏は「質」を重視した専門医制度の現状を紹介した。 循環器系を専門とする場合の米国の専門医制度(提供:島田氏) 専門医資格の更新に当たっては、10年に一度の試験に合格することが必要。米国の医師が専門医資格の取得・更新に努めるのは、保険請求できる額が専門医の方が高いなど、インセンティブがあるためだという。 医師の働き方については、初期...