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「この病院が好き」という気にさせる - JCHO大阪病院◆Vol.3

レポート 2017年7月25日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――改めてJCHO大阪病院が、女性医師支援をはじめ、ワークライフバランスの改善に取り組まれたきっかけをお教えください。 私が岡山大学小児科教授を定年退職し、大阪厚生年金病院(当時)の院長に就任したのは、2003年です。就任して間もない頃、育児中の女性の産婦人科医から「辞めたい」と相談を受けたのです。「どうしたら、仕事を続けられるか」を尋ねたら、「毎日午後4時に帰れたら、続けることができます」との答え。産婦人科部長に聞いたところ、その女性医師がいなくなると、分娩を続けるのが難しくなるため、午後4時までの勤務でも構わないとの回答でした。女性医師の配偶者は、別の病院の産婦人科医だったので、週1回、当院に当直に来てくれることになりました。最初はこんな取り組みから始まり、院内の職員あるいは地域の理解を得ながら、ワークライフバランスの改善に取り組みました。 その際の基本的な考え方は、ギブ・アンド・テイク。例えば、医師のワークライフバランスを悪化させている要因の一つが、主治医制。当たり前のことですが、一人の医師が24時間診療するのは無理です。複数主治医制や医師やコメディカルなどとのチーム医療制を導入...