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「急性期指標、地域医療を混乱に陥れる」、中川副会長

レポート 2017年6月25日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会副会長の中川俊男氏は、6月25日の第140回日医定例代議員会で、地域医療構想の「急性期指標」について、「この指標が独り歩きすれば、地域医療が混乱に陥るのは明白」と強く問題視した。その理由として、急性期病院が満たしそうな項目が恣意的に選ばれているほか、地域医療構想は病棟単位だが、「急性期指標」は病院単位であり、結果としてケア・ミックスの病院では指標が低く出ることなどを挙げ、「病院全体のイメージを左右。いわば情報操作に当たる」と指摘した。 日本医師会副会長の中川俊男氏 「急性期指標」は、地域医療構想の「急性期機能」を定量的に示す研究の一つとして、5月10日の厚生労働省「医療計画の見直し等に関する検討会」の「地域医療構想に関するワーキンググループ」で公表された(『「急性期指標」、「見える化」の第一歩だが、注意必要』を参照)。同会議の構成員でもある中川副会長は、「ワーキンググループで唐突に公表されたのは、大いに問題。以降、議論の俎上に載せることを阻止している」と説明した。 「急性期指標」について代表質問したのは、北海道代議員の藤原秀俊氏。そもそも地域医療構想は2025年に向けて調整会...