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「回復期不足」本当か、把握必要

レポート 2017年6月30日 (金)  水谷悠(m3.com編集部)

日本病院団体協議会議長の原澤茂氏は6月27日の記者会見で、地域医療構想の病床機能報告制度で、「回復期機能が足りない」との解釈が広まっていることについて、「回復期が足りないというデータがどこの地域でも出てくるが、回復期として使われているが回復期として報告していない病床があることは、日病協として理解している。回復期の病床が本当に足りないのかどうかは、十分に検証する必要がある」と述べ、毎年の病床機能報告で実態を正確に把握していく必要があるとの考えを示した。 日病協の原澤茂議長 「回復期機能が不足」との解釈については、厚生労働省の「地域医療構想に関するワーキンググループ」の構成員でもある日本医師会副会長の中川俊男氏が、回復期に入ってもそのまま急性期病床で入院を続けているケースが多く、「回復期機能の病床が不足している、というのは誤解」との見解をたびたび表明している(『地域医療構想「大学の理解不十分」「『回復期不足』も誤解」』、『「急性期指標、地域医療を混乱に陥れる」、中川副会長』を参照)。原澤氏は、中川氏の発言についても、「全くその通り。実際、急性期として報告している病床でも、回復期の患者が入院...