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「全日病 病院総合医」を養成するわけ - 猪口雄二・全日病会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2017年7月16日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――よく「中小病院の経営は厳しい」と言われますが、各地域の実情を踏まえれば、十分に取り組むべきこと、生き残る道があるということですね。 はい。地域包括ケアシステムの中で、自院がどんな役割を果たすべきかを考えることが必要。全日病としても、中小病院をいかに位置付けていくかが最大の課題です。ただ忘れてはいけないのは、地域包括ケアシステムは、医療機関中心ではなく、利用者中心であるということ。利用者のもとに、医療・看護、介護、保健・予防、住まいが集まるシステムであり、全てがイコールパートナーとして、同じ目線で取り組まなければいけません。 「全日病 病院総合医」を養成するコースは、今年度内に立ち上げる予定だという。 ――時代とともに、中小病院が果たす役割が変わっているとも言えます。 私が運営する寿康会病院(東京都江東区)も以前は、150床の一般病院で、手術も数多く実施していました。しかし、1996年に病院を建て替える際、49床にダウンサイジング、空いた敷地に社会福祉法人を作り、特別養護老人ホームを建てました。ショートステイやデイサービスも併設した複合施設は都内でも初でした。 それでも最初は、49床...