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地域医療構想、悲観的になる必要なし - 猪口雄二・全日病会長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2017年7月23日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――そのほか全日病として対応すべき課題は何であるとお考えですか。 地域医療構想です。全日病の各支部から担当者に集まってもらい、データも持ち寄って会議を開催したいと思っています。 ――地域医療構想は、各都道府県で策定を終え、各構想区域で調整会議を開いている段階です。 私は調整会議で、民間病院が悲観的になってはいけないと考えています。確かに高度急性期医療を行う病院も必要ですが、地域包括ケア病棟などを持ち、地域を支える医療を行う病院も必要です。ただ、それを担うのは、地域に密着した中小病院であり、「公立病院が合併して、病床が余ったから、その一部を地域包括ケア病棟にする」といったことはやめてほしいと、各地域で主張してもらいたいと思っています。公立病院と言っても規模や役割はさまざまですが、少なくとも基幹病院が地域包括ケア病棟を持つのはおかしい。 猪口雄二氏は、昨今の制度改革の原点は、2013年8月の「社会保障制度改革国民会議」報告書にあると見る。 ――基幹病院の診療圏が広い一方、地域包括ケア病棟を持つ病院は、診療圏は狭いという違いがあるからですか。 そうです。また地域医療構想と地域包括ケアシステム...