1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 最重要課題は「医師の働き方改革」 - 猪口雄二・全日病会長に聞く◆Vol.4

最重要課題は「医師の働き方改革」 - 猪口雄二・全日病会長に聞く◆Vol.4

インタビュー 2017年7月30日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――2018年度には、診療報酬と介護報酬の同時改定が控えています。先生は中医協委員も務めていますが、注目点、あるいは重点的に主張されていく点は何でしょうか。 今の日本は、「人口が増え、税収が増加し、社会保障の財源も十分に確保できる」という状況とは違う局面に入っています。医療をより良く提供するために、特に病院については、2000ページもあるような診療報酬点数表で縛るのではなく、もう少し各病院が効率性を考えて運営できるようにした方がいい。例えば、「専従」といった要件はできるだけ減らすなど、効率性を求めないと、人件費ばかり増えてしまう。どこの病院も今、収入は増加しても、経費も増えて、利益が減っている。この辺りを将来を見据えて変えていく必要があるでしょう。 また地域医療構想と診療報酬を関連付けようとしている資料が時々、中医協に出されています。しかし、地域医療構想は今、そこまで固まっていないので、診療報酬で誘導するのだけはやめてもらいたい。今後、こうした議論になれば、現時点では反対します。 点数の中身で言えば、立場上、地域包括ケア病棟を地域包括ケアシステムの中で生かす、つまり「7対1入院基本料の...