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研修医の受け入れ「大学間格差が拡大」、医学部長病院長会議

レポート 2017年7月21日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

全国医学部長病院長会議は7月20日、2016年度「全国大学病院研修医に関する実態調査」について報告、「大学間格差はさらに大きくなっている」と訴えた。後期研修医としての受け入れ率(入局率=入局者数/医師国家試験合格者数)は旧帝大で133.2%である一方、その他の国立大学では64.1%に留まっている。都市部にある大学に医師が集まる傾向が進んでいるとし、会見をした大分大学医学部長の守山正胤氏は「地方大学のへき地への医師派遣能力の回復が急務だ」と主張している。 2016年度の大学病院の初期研修医の充足率(1年目の初期研修医数/初期研修医定員)は全体で71.3%だったが、中大都市圏域(人口50万人以上の都市がある都道府県)では78.6%、小都市圏域(同50万人以下)は59.5%で、大学の所在地による差が見られた。旧帝大では83.2%、その他国立大では61.9%と開きが見られた。 後期研修医、2016年度は大学に回帰傾向 後期研修医の受け入れ率は中大都市で2016年度は94.5%で、初期臨床研修制度開始以前の2002年度の69.4%から上昇している。反対に、小都市では2002年度の74.2%から5...