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「緊急対応宣言」で新患や救急受け入れ制限 - 片柳憲雄・新潟市民病院院長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2017年7月27日 (木)  聞き手・まとめ:水谷悠(m3.com編集部)

Vol.1はこちら ――新潟労働基準監督署の是正勧告はどのような内容でしたか。 医師の長時間労働が行われていたのでその改善をすること、また(過労自殺した女性医師の)2015年9月の直前の時間外労働が160時間との算定でしたから、他の月も含め、時間外手当を本人の申告と実態との差の分を8月31日までに支払うこと。それから「36協定」を職員に対してきちんと周知していなかったので、するようにということです。勧告を受け、支払いは期日までにする予定ですし、36協定の周知もしっかり行っています。 新潟市民病院院長の片柳憲雄氏 ――医師の月平均が50時間の職場で、160時間もの時間外労働をしていれば、周りが「おかしい」と気づくことはなかったのですか。 そこがよく分からないのです。是正勧告は真摯に受け止めますが、自己申告では48時間くらいだったのが、労基署から確認するようにと言われて、初めて実態と乖離があったことが分かりました。ただ、160時間もどうやったら時間外労働をできるのか――。私も同じ消化器外科ですが、そんなに働いたことはなかったし、彼女の変調には、誰も気づかない状態でした。勉強会にも出ていて、...