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「Dr.コトー、離島医療39年」に終止符◆Vol.1

スペシャル企画 2017年8月6日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

人気の医療漫画『Dr.コトー診療所』。その舞台は、鹿児島県いちき串木野市の西方、約40kmに位置し、高速船でも1時間10分かかる下甑島(鹿児島県薩摩川内市下甑町)にある手打診療所。モデルは、同診療所所長だった瀬戸上健二郎氏(76歳)だ。瀬戸上氏はこの4月、39年間勤めた手打診療所での離島医療を後任に引き継いだ。 39年前の赴任当時、設備機器も乏しい中、外科医の瀬戸上氏は体制を整え手術も始めた。「プライマリ・ケアという風呂敷では包みきれない、はみ出した辺りに、離島医療の厳しさと面白さを覚えるようになった」と語る瀬戸上氏。離島医療への思いも含め、39年間を振り返っていただいた。 ――この4月、39年もの長きにわたって勤務した下甑村(2004年から薩摩川内市下甑町)の国保手打診療所を離れた瀬戸上氏。今はどんな日々を送っているのだろうか。 瀬戸上氏が最近楽しむのが、城山でのウォーキング。瀬戸上氏が鹿児島大学の医学生時代、慣れ親しんだ場所だという。 「サンデー毎日」ですよ、今は(笑)。下甑島の港に39年間、つながれていたけれど、今はその港から解き放たれた感じ。こんな気楽な気持ちになったのは、本当...