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離島医療の“フルコース”を楽しむ◆Vol.5

スペシャル企画 2017年9月2日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

――人気漫画『Dr.コトー診療所』のモデルとなったのは、瀬戸上氏が、国民健康保険中央会が発行していた月刊誌『国民健康保険』に、1987年から1990年まで連載していた「直診日記」がきっかけだという。 「直診日記」は、1ページの囲み記事。全国の国保診療所の医師たちが1、2年くらいで交代で連載していた。僕にも、離島医療の実情を書くように要請があり、1987年1月から4年間連載した。 最初打診があった時は、「漫画にするのは、やめてほしい」と断ったのだが、結果的には良かったんじゃないかな。連載のスタート当初は、ここまで反響があるとは思っていなかったけれど、漫画のおかげで「離島・へき地医療を目指したい」という子供たちも結構増えたんじゃないかな。医学生に聞くと、「漫画を読んで、医学部に行くことを決めました」という答えが返ってきたりもする。医師になるという夢を描く際に、一つの判断材料にはなったのかもしれない。島の人たちも、自分たちの島が話題になることを、喜んでいたと思う。 『Dr.コトー診療所』は、ドラマにもなった。でも漫画やドラマより、現実はもっとドラマチック。ドラマではまさに「命がかかっている」...