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新専門医制度、「2年延期は問題」- 門田守人・日本医学会会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2017年8月18日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――具体的な活動としては想定されている課題があればお教えください。 各種研究に関する倫理指針や個人情報の取り扱い、さらに国の研究費助成が最近減少している問題など、医学の学術団体として社会に対して発信していくべきことは多々あります。 国の研究費助成が伸び悩む一方で、例えば、防衛省からの研究費助成が大幅に増加している現状があります。日本学術会議は今年3月、「軍事的安全保障研究に関する声明」を発表、軍事目的の学術研究をけん制しましたが、医学研究が軍事目的に使われることは想定され、我々としても医学研究分野についてのあるべき姿を検討していくべきでしょう。 さらに教育の問題、例えば卒後臨床研修や新専門医制度についても、学術的観点から、卒前と卒後の医師養成全体を踏まえて提言していく必要があります。 新専門医制度については、2年延期すべきではないと指摘する。 ――新専門医制度は、日本医学会連合の加盟学会である各学会が直接的に関わる問題であり、かつ喫緊の課題です。 先ほども触れましたが、専門医制度について我々日本医学会連合は、学会単位で運営する制度には限界があり、第三者機関による認証の仕組みを作るべきと...