次世代への医療継承に貢献-森本紀彦・島根県医師会会長に聞く◆Vol.2

――地域医療構想を含めた医療提供体制の在り方のほか、医師会として注力していく取り組みは何でしょうか。 繰り返しになりますが、まず現場に行って、さまざまな意見を聞いて、そこから課題を抽出、整理するという取り組みを実施したいと考えています。会員をバックアップしたり、次の世代に医療を安心して継承していけるような制度作りに貢献できればと思っています。 産婦人科医である森本紀彦会長は、産科医療補償制度や医療事故調査制度にも問題意識を持って取り組む方針。 例えば、控除対象外消費税の問題は、今は一段落していますが、いずれまた議論することになるでしょうし、来年度に控えている診療報酬と介護報酬の同時改定の問題もあります。さらに島根県は医師不足に悩んでおり、医師偏在対策、医師の働き方改革、新専門医制度の問題なども、取り組むべき課題と考えています。 実は私の娘も今、医学生です。これから医師になり、結婚して出産、子どもを産んだ場合にどのように仕事を続けていくのか――。女性医師の就労支援やキャリア形成などを、わが家の現実の問題としても捉えるようになりました。 新専門医制度については、都道府県単位で協議会の設置が...