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「何のために?」を常に考え、舵取り - 松井道宣・京都府医師会会長に聞く◆Vol.4

インタビュー 2017年9月8日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――3つの重要課題のうち、最後が医療安全対策です。 はい。医療安全には、例えば患者さんの転倒・転落、薬の取り違えなど、院内のマネジメントに起因するシステムエラーと、医師をはじめ医療者の技術や知識が原因で発生するヒューマンエラーがあります。我々府医師会は、その両方とも対象にして取り組んでいます。 松井道宣会長は、好きな言葉として、「何のために」を挙げる。「ゴールではなくて、どちらを向いているのかを常に明確にしておきたい」 対策の一環として、医療安全について情報提供をしたり、勉強会などを開催しています。それらの準備に当たっては、「今度、何のテーマを取り上げるか」について、会内で十分に議論します。こうした準備や勉強会などには、より多くの先生方に参加していただくことが必要。我々のコミュニティーの外にいる先生方には、いくら医療安全を呼びかけても伝わらないからです。 これは医師会という組織の在り方にも関係する問題です。医師会に加入し、医師会を挙げて医療安全への意識を高めていくことが重要であり、それが最終的には、国民から信頼される組織作りにつながると考えています。特に若い人に、「医師会」という組織を...