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6人兄姉の末っ子、実家は呉服屋◆Vol.2

スペシャル企画 2017年9月2日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

――石飛氏は1935年11月、広島県で生まれた。兄が2人、姉が3人の6人兄姉の末っ子だった。 親父の名前は、石飛四郎。石飛家のルーツは、島根県は出雲大社の西隣り、雲州西浜村。出雲の名前の由来の通り、確かに次から次へと雲が出る。しかも石が飛ぶほどの非常に西風が強い地域で、築地松(ついじまつ)はあの辺りの風物詩。それが石飛家の由来だそうだ。 西浜村(現在、出雲市湖陵町)は、今はブドウが採れるようになったり、産業が多少生まれているけれど、昔はサツマイモやかんぴょうくらいしか栽培できず、貧しい地域で、稼ぎ手たちは南下して広島へ、遠くは大阪、九州まで行き、商売をして、一財を成したら西浜村に帰り、立派な家を建てたりしていた。石飛家の先祖が百何十年前に建てた家も、改修はしたけれど、今も残っている。 写真好きの石飛氏。昔の写真も丁寧に整理、記録している(提供:石飛氏) 出雲から広島に通じている出雲街道、今の国道54号線沿いにある吉田町に出てきたのが、親父の4代前の初代石飛権右衛門。吉田町と言えば、戦国大名、毛利元就が吉田郡山城を築いた場所。「幸三」の由来は、元就の「3本の矢の教え」と聞いた。 もともと...