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産婦人科後期研修医の自死、労災認定

レポート 2017年8月10日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

東京都内の公的医療機関の産婦人科に勤務していた男性医師(30代半ば)が2015年7月に自死したのは、時間外労働が月170時間を超えるなど長時間労働が原因だったとして、労災認定されたことが明らかになった。8月9日に記者会見を開いた遺族側弁護士の川人博氏は長時間労働の背景を「産婦人科医療がそうさせている。あまりにも仕事が多く、人数が足りていないことに尽きる」と訴えた。 川人博弁護士(中央)は過労死弁護団全国連絡会議幹事長などを務めている 男性医師は2010年4月に医師免許を取得。2013年から 産婦人科の後期研修のために東京都内の公的総合病院に勤務していた。労災認定をした品川労働基準監督署の説明によると、死亡1カ月前(2015年6月9日-7月8日)の時間外労働時間は約173時間だった。同年7月12日は勤務日だったが、出勤することなく自死した(死体検案書では、死亡時刻を同日午後と推定)。 男性医師の両親は2016年5月30日に労災申請し、2017年7月31日付けで認定された。亡くなる直前に「F3 気分障害」を発症していたとしている。8月9日に労基署から遺族や代理人弁護士に口頭で認定理由の説明...