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産婦人科医の過労自死を受けて声明、学会・医会

レポート 2017年8月15日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会は8月13日、「分娩取扱病院における産婦人科勤務医の一層の勤務環境改善」を求める声明を公表、「産婦人科医療改革グランドデザイン2015」に基づき、地域の基幹分娩取扱病院の大規模化・重点化を強い決意を持って推進する方針を表明した(資料は、同学会のホームページ)。分娩取扱病院の管理者に対しては、産婦人科医の勤務実態を把握して、それを正当に評価・処遇し、勤務環境の改善に取り組むよう要望している。 今回の声明は、都内の病院の30代半ばの産婦人科勤務医が自死したのは、長時間労働が原因であるとし、労災認定されたことが9日に公表されたことを受けた対応(『産婦人科後期研修医の自死、労災認定』を参照)。 声明ではまず「現場で奮闘していた若い仲間を、このような形で失うことになったことは、専攻を共にする同僚として痛恨の極み」であるとし、「学会・医会は、産婦人科医の勤務環境の適正化に対し、極めて重大な責任を感じている」と厳しく受け止めていることを説明。 学会・医会はこれまで、地域基幹分娩取扱病院の大規模化、重点化の推進を通じて、勤務条件の改善を進めてきた。1施設当たりの分娩...