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地域医療構想「問題は調整の人材不足」-竹内公一・千葉大病院特任准教授に聞く◆Vol.3

インタビュー 2017年9月19日 (火)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

――「地域医療構想」を実現するために、厚労省が提示している手法やツール、例えば病床機能報告や急性期指標などについてはどのように評価されていますでしょうか。 単なる手法であり、それで何かが実現できるわけはありません。逆から言えば、ツール自体が駄目でも、現場のファシリテーターが何とかしなくてはなりません。ツールの結果が、実態とずれているとしたら、それがどのくらいかを現場の人たちと話をしていける人が重要です。問題があるとしたら、それができる人を養成していなかったことです。 厚労省が提示している手法やツールそのものの良し悪しについては、日本のトップレベルの人たちが作ったものです。多少は問題があるかもしれませんが、今以上のものはできないと思います。限界を踏まえた上で、現場の人たちがどう使って行くかが重要です。 ――人材が足りてないとしたら、上手くいかない地域も出てくるのでしょうか。 そう思います。会議の「調整」に対して責任を負う人が必要です。学者も役人も医師会の先生も皆さん優秀ですが、そこをつなぐことはなかなかできていないようです。僕らは調整の「結果」ではなく、「調整のための舞台作り」が責務です...