「時代に即した改革、医療側から提言を」
レポート
2017年9月10日 (日)
橋本佳子(m3.com編集長)
9月9日に金沢市で開催された第59回全日本病院学会で、日本医師会会長の横倉義武氏は、「日本医師会の医療政策」と題して特別講演、社会保障の抑制から充実に変更し、安心して暮らすことができる社会構築に向け、医療側から改革を提言していく必要性を訴えるとともに、2018年度の診療報酬と介護報酬の同時改定に向けた財源確保に当たっても、「まずは健康寿命の延伸や、我々医療側から適切な医療を提言していくことにより、医療費が過度に伸びないように努めていくことが必要」と述べ、医療者の取り組みを促した。 改革の例として、糖尿病やCOPDなどの重症化予防のほか、「症状や患者特性に応じてコスト意識を持った処方を診療ガイドラインに掲載するなどの学会活動の支援」などを挙げ、「新しい効果の薬を使うことが果たしていいことか。従来の薬で十分な場合もある」とも言及。同時改定の財源としては、「薬価改定、後発医薬品使用促進」以外にもあるとし、今秋に公表される医療経済実態調査の結果を踏まえ、必要な財源確保を訴えていく必要性を強調した。 約30分にわたり、特別講演した日医会長の横倉義武氏。 「暗い社会にするのか、明るい社会にするのか...
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