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地域医療構想でも病床数は減らない-二木立・日本福祉大学相談役に聞く◆Vol.1

インタビュー 2017年10月10日 (火)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

医師出身の医療政策・経済学者として、長年にわたり日本の医療政策を分析してきた日本福祉大学前学長で、現在は同大相談役・大学院特別任用教授の二木立氏。 今年3月に出版した『地域包括ケアと福祉改革』(勁草書房)では、地域医療構想、地域包括ケアシステムなど、医療界に大きな変化を与える政策について精緻な分析を行っている。二木氏にそれらの背景にある考え方や課題、そして近年の医療政策を検討する時に必要な視点を聞いた(2017年9月15日にインタビュー。全3回の連載)。 ――医療機関の機能分化、連携を進めようとする「地域医療構想」という取り組みや動きに対してどのように評価されていますか。 地域医療構想・地域医療連携には、私がかつてリハビリテーション専門医として実践・提唱したことがようやく具体化されたという面があると思っています。 私は、1970年代後半~1980年代前半に東京・代々木病院にリハビリテーション医として勤務していました。今でこそ回復期リハビリテーション病棟が増えて、患者の取り合いという様相ですが、当時は一般病院(急性期病院)内にリハビリテーション専門病棟を持っている病院は全国的にも少なく、...