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「加藤先生は無罪」と直感、特別弁護人に -澤倫太郎・県立大野病院事件特別弁護人に聞く◆Vol.1

スペシャル企画 2017年11月22日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「被告人は無罪」――。2008年8月20日、福島地裁は、県立大野病院で帝王切開手術後に妊婦が死亡した事案で、業務上過失致死罪に問われた加藤克彦医師に無罪判決を言い渡した。10年近く経った今でも、県立大野病院事件は多くの医師、医療者の記憶に刻まれている。 本事件については、m3.com医療維新でさまざまな角度から取り上げてきた。今回は特別弁護人として弁護団に入り、公判を支えた澤倫太郎氏 (日本医師会総合政策研究機構研究部長、日本医科大学産婦人科講師)に、産婦人科医としてこの事件をどう捉え、関わってきたのか、産科医療にどのような影響を与えたのかなどについて、当時のエピソードを交えつつ、改めて語っていただいた(全3回の連載。福島県立大野病院事件の過去の連載記事はこちら)。 ――そもそも先生が司法に関心を持つようになったのは、どんなきっかけからでしょうか。 私は日本医師会で長年仕事をさせていただいており、2002年4月から2年間、日本医師会の常任理事も務めましたが、その時に起きたのが東京女子医大事件(編集部注:2001年3月に発生した医療事故で業務上過失致死罪に問われていた医師が2002年6月...