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医師逮捕への怒り、全国的な支援に - 澤倫太郎・県立大野病院事件特別弁護人に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2017年11月25日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――県立大野病院事件の特徴として、加藤先生の逮捕を問題視し、支援の動きが全国的に高まったことが挙げられます。他にも医療事故が刑事事件になったケースはありますが、なぜこれほど多くの先生方が立ち上がったとお考えですか。 県立大野病院事件については、主に5つの問題が挙げられるでしょう。中でも強い違和感を覚えるのは、「5.医師の裁量を過失と捉えた公訴事実」。 県立大野病院事件をめぐる5つの問題 1.県医療事故調査委員会報告書(の在り方) 2.鑑定(医療・病理 医師vs.医師) 3.逮捕・勾留 4.専門家の意見書を無視した起訴 5.医師の裁量を過失と捉えた公訴事実 医師が自らの裁量でベストを尽くして医療を行ったのに、「結果が悪かった」という理由で、その行為を過失と捉えられた。「そんなことで逮捕されたら、医療なんてできないじゃないですか」。多くの医師がそう思ったのでしょう。 地元紙は、「逮捕されたのだから、何か悪いことをしたのだろう」「実験的医療をやったのでは」などと、ものすごくバッシングしていました。しかし、全国の先生方はすぐに、SNSやメーリングリストなどを通じて、「おかしい!」と言い始めた。...