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新潟市民病院院長を労基法違反で刑事告発、受理される

レポート 2017年10月26日 (木)  水谷悠(m3.com編集部)

新潟市民病院の後期研修医だった木元文氏(当時37歳)が過労により自殺したとして労災認定された問題に絡み、木元氏の夫が10月26日、同病院が2017年1月~6月に延べ90人の医師に違法な長時間労働をさせていたとして、同病院院長の片柳憲雄氏と新潟市、同市の篠田昭市長を労働基準法第32条(労働時間)違反で新潟労働基準監督署に刑事告発し、受理された(『新潟市民病院院長らを労基法違反で刑事告発へ』を参照)。 遺族側代理人の齋藤裕弁護士 遺族側代理人の齋藤裕弁護士によると、新潟労基署の担当者から「法人としての市を処罰することについては、前例がないため難しいのではないか」との説明があったという。齋藤弁護士は、「新潟市民病院に任せていては、改善は期待できない。求めているのは、人が死なない程度の労働時間にすることだ。市長も病院長も、ずっと長時間労働をさせ、1人の命が失われたことは重い。きちんと処罰され、責任を取ってほしい」と述べた。木元氏の夫は、告発について、齋藤氏を通じて「法に則って適切と考える行動をした」とのコメントを出した。 齋藤弁護士は、「1月から6月まで36協定違反の長時間労働をさせていたこと...