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医療法人の無床診、経営改善は皮膚科のみ

レポート 2017年11月8日 (水)  水谷悠(m3.com編集部)

11月8日の中央社会保険医療協議会の総会と調査実施小委員会で公表された第21回医療経済実態調査(医療機関等調査)のうち、医療法人の無床診療所の診療科別に見ると、利益率に当たる「損益差額の構成比率」(以下、損益差額率)が増加して経営が改善したのは、0.5ポイント増加して6.6%となった皮膚科だけだった(病院も含めた結果は、『一般病院の損益マイナス4.2%、過去3番目の悪さ、2016年度改定後に悪化』、資料は厚生労働省のホームページ)。 損益差額率の減少幅が大きかったのは、精神科が3.3ポイント、外科が2.6ポイント、産婦人科2.4ポイント、耳鼻咽喉科1.7ポイント。眼科は0.5ポイント、内科は0.1ポイント、整形外科は0.01ポイントの減少で、ほぼ横ばいだった。全体では、0.5ポイント減少して6.0%となり、経営がやや悪化していることが分かる。 2015年度調査では産婦人科(10.9%)と耳鼻咽喉科(10.8%)が10%を超える高い損益差額率だったが、2016年度診療報酬改定を経た今回の調査では、10%超の診療科は一つもなく、最大でも耳鼻咽喉科の9.1%。逆に、外科は2.4%、小児科が3...