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名古屋大、ディオバン論文に撤回勧告、2014年の「最終報告」から一転

レポート 2017年11月23日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤であるARB「ディオバン」を巡る研究不正で、名古屋大学は11月22日、同大における臨床研究「Nagoya Heart Study」(NHS)において、妥当性に欠けるエンドポイントの判定があったなどとして、「論文撤回が適当」と勧告する追加調査を公表した。過去にも調査が行われており、2014年12月の「最終報告」では、「データの恣意的な操作はなかった」として、「イベントの定義やNHSに関わったノバ社員の肩書に関する修正」のみを求めていたが、新たな調査の結果、判断が大きく変わることになった。 NHS(研究責任者=室原豊明・同大循環器内科教授)は、ノバ社元社員の白橋伸雄氏(京都府立医科大学におけるKHS(Kyoto Heart Study研究に関連して薬事法違反罪で逮捕・起訴されたが、2017年3月に東京地裁で無罪判決。検察が控訴、控訴審中)が関与した5大学での医師主導臨床研究の一つ。ディオバン群とカルシウム拮抗薬アムロジピン群をPROBE法で比較したもので、主要1次複合心血管イベントでは有意差はなかったが、「心不全による入院」ではディオバン群(3例)に対し、アム...