1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「ヒポクラテスの時代から培った信頼」が大事 - 占部まり・宇沢国際学館取締役に聞く◆Vol.3

「ヒポクラテスの時代から培った信頼」が大事 - 占部まり・宇沢国際学館取締役に聞く◆Vol.3

インタビュー 2017年12月10日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――ところで、先生はどんな理由、きっかけから医師を目指されたのでしょうか。 父も生前、よく書いていますが、父の出身の山陰(鳥取県米子市)は当時は貧しい地域でしたから、「子どもの一人は医師に、一人は教師に」という考えがありました。よく子どもたちには、「医者になれ」と言っていましたが、長兄は数学者に、次兄は分子生物学者になり、3番目の私が何とかひっかかったわけです(笑)。 宇沢国際学館では、 医療に限らず、 「社会的共通資本」という論考の普及に、努めていく方針。 私もすごく化学が好きで、この分野に行こうと考えていたのですが、同時に心理学にも関心を持っており、高校生の頃は「人の心って面白いな」と思っていました。けれども心理学科は文系。私は英語が壊滅的にできず、文系の受験は厳しいと考えました。ちなみに私が英語嫌いになったのは、両親の影響です。私が最初に覚えた英語は、「It’s none of your business」。母も米国の大学で学んだことがある人ですから、子ども達に内緒にしたい時、両親は自宅でも英語で話していました。それで「なに?」と聞くと、この言葉が帰ってきたのです(笑)。 そんな...