m3.com トップ>医療維新>スペシャル企画|小説「朔風 ...>それから1年2カ月後【連載小説「朔風」第117回】

それから1年2カ月後【連載小説「朔風」第117回】

火曜日、金曜日に更新

2017年12月12日 久間十義(小説家)


[あらすじ・登場人物はこちら][連載第1回はこちら]【41】[1年2カ月後]手術室にテレマンのパルティータが流れていた。チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバの響きが優しく辺りを満たしている。第一番変ロ長調から第二番ト長調、第三番ハ短調……。患者にバッハとモーツァルトとテレマン、どれが良いか、好みを聞いたうえでの選曲だった。「では最後に、食道と空腸の吻合に移ります」緑色の手術衣を着た健太朗が、静かに前立ち(第一助手)と鉤引き(第二助手)に告げた。二人が「はい」と頷く。いま手術室では胃の全摘手術が行われ...

この記事は会員限定コンテンツです。
ログイン、または会員登録いただくと、続きがご覧になれます。

前の記事 次の記事

小説「朔風 ―バトラー病院の午後―」に関する記事(一覧

朔風は春の暖かな湿気と匂いを帯びて【連載小説「朔風」最終回】 2018/1/30

市長の土下座【連載小説「朔風」第130回】 2018/1/26

新米医師の抱負が見え隠れしていた【連載小説「朔風」第129回】 2018/1/23

誰もが泥舟から逃げ出そうとしている【連載小説「朔風」第128回】 2018/1/19

手を差し伸べてきたのは看護師たちだった【連載小説「朔風」第127回】 2018/1/16

今夜で最後にするつもりなのだ…【連載小説「朔風」第126回】 2018/1/12

心変わり【連載小説「朔風」第125回】 2018/1/9

「作戦会議って言ったのは実は口実なの」【連載小説「朔風」第124回】 2018/1/5

どうせ夏が終わったら帰るんだから【連載小説「朔風」第123回】 2018/1/2

「市長のお手並み拝見かな」【連載小説「朔風」第122回】 2017/12/29

市長との話し合い【連載小説「朔風」第121回】 2017/12/26

「吉川くんについて、どう思う?」【連載小説「朔風」第120回】 2017/12/22

彼女についての記述【連載小説「朔風」第119回】 2017/12/19

院長の遺言【連載小説「朔風」第118回】 2017/12/15

それから1年2カ月後【連載小説「朔風」第117回】 2017/12/12

会話はほとんど弾まなかった【連載小説「朔風」第116回】 2017/12/8

「ずっと傍にいるから」【連載小説「朔風」第115回】 2017/12/5

二人の関係【連載小説「朔風」第114回】 2017/12/1

一種の運命だと思って【連載小説「朔風」第113回】 2017/11/28

「やって来るのが遅すぎます!」【連載小説「朔風」第112回】 2017/11/24