医師全員加入の医師会で政治に対峙を - 原中勝征・前日医会長に聞く◆Vol.3

――2009年頃から民主党政権を支持、その後、日本医師会会長に就任したことについて、改めて今振り返るとどのように評価されていますか。 当時、民主党政権を支持したことは、正しかったと思っています。ただし、民主党政権のまま、長期に続くことがいいとは考えていませんでした。政権交代する時には、どうしても野党は“寄り合い所帯”になってしまう。民主党は政党としては一つですが、もとは自民党、あるいは社民党の方などがおり、考え方も意見も皆別々。しかも、「俺が、俺が」という人が多かった。そうした中で調和をするには、「何か一つ大きな柱が必要」と私は見ていました。 今は、外来診療もしつつ、時に講演などもこなす日々だという。 ――では今の日医をどう見ているのでしょうか。 私は日医会長選挙に負けた人間であり、会長を辞めた以上、日医に対して口出しをしてはいけないと考えています。私が主張していたことは否定されたわけですから。 ただ、あえて要望を言えば、国民の医療を守るために、全員加入の日本医師会を作って団結し、政治家に対峙できるようにすべきということでしょうか。今は医師が分断され、一つにまとまっていないため、政治家...