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乳腺外科医裁判、初公判から1年、公判再開見通せず

レポート 2017年12月28日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴された男性外科医に対する東京地裁での裁判。2016年11月の初公判から1年以上が経つも、期日間整理手続が続いている。12月12日にも行われたが、弁護人の上野格氏によると、依然として検察側の証拠開示が不十分であり、公判再開の見通しは立っていないという。 2016年11月30日の初公判後、これまでに9回の期日間整理手続が行われている(『「乳腺外科医のプライドかけて無罪主張」、柳原病院事件初公判』を参照)。 通常は公判前整理手続で公判の争点および証拠の整理を終えるが、期日間整理手続は、初公判後にもこれらを行う必要があると判断された時に実施される。今回の事案では検察側の証拠開示が不十分などの理由で決まった。男性医師が勾留されていたこともあり、弁護側は保釈を求めて、公判を急いだという事情もある(保釈は初公判の後。『男性外科医が保釈、勾留105日』を参照)。 検察側は冒頭陳述で、唾液を示すアミラーゼ反応や男性医師のDNA型が検出され、その量は「会話による飛沫などでは考えられないほどの量」だ...